メンテナンスは全量買取を安定させるために必須ブログ:2023-4-14
ボクは今まで生きてきて、
これまでおばあちゃんの泣き顔を見たことがありません。
喜怒哀楽がないというわけでなく、
ただ人生を知り尽くし、
すべてを受け入れているように見えるのです。
働いて働いてコロッと死んでしまった息子の早すぎる死も、
その一年後に死を迎えた主人の死も…
ただ仏壇をぼんやりと見つめて、
慣れた手つきで線香に火をつける姿こそが
ボクがよく知るおばあちゃんなのです。
そんなおばあちゃんは
食べたいものにしても、旅行したい場所にしても、
「いいよいいよ、ボクは何にもいらないよ…」と
照れくさそうに笑ってみせるばかりで…
「肩たたきをしてくれ」と
ボクにねだったことなど、一度だってない人なんです。
頑張り屋で、頑固で、いつも謙虚で、
ボクは心から安心のできる人でした。
1週間位前、ボクは、
おばあちゃんの家を一年ぶりに訪ねました。
たわいもない話で盛り上がり、
夕日も暮れてきたので帰ろうと鞄を持つと、
なぜか鞄がずしりと重いのです。
それはボクの鞄の持ち手が
引きちぎれるのではないかと思うほどの重みでした。
変だなと鞄を開けると、
そこには蜜柑がギッシリ詰まっていました。
ボクがお礼を言って、
玄関を出ようとしたときには、
細かく折られた千円札を薄いティッシュで丁寧に包み、
真剣な表情で手渡してくれました。
「少なくてごめんね。なんか困ったときにでも使ってね」と
少し恥ずかしさ混じりの無邪気な笑顔で、
ボクが見えなくなる寸前まで見送ってくれました。
おばあちゃんの優しさは、
本当に涙が出るほど嬉しかったです。
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